近年のADAS/AD開発において、142億kmの試験走行と走行中に起きるであろう様々なシナリオの検証が必要とされています。それだけの走行距離を短期間で実現するのは困難です。そこで、重要になるのがシミュレーションによる検証です。シミュレーション環境上で様々な交通流を作り出して、検証を行うことで、膨大な実車での試験走行を大幅に削減することができます。
CarSimでは交通流の作成は可能ではありますが、すべてのシナリオをユーザー様自身で作成して頂く必要があります。そのためテストの網羅性を上げようとすると多大なエンジニアリングのリソースが必要となります。
そこで交通流ソフトウェアのVissimと連携することで、シナリオの作成にかかるエンジニアリングリソースの低減を図ることが可能です。
Vissimは、PTV Planung Transport Verkehr AG(日本支社:株式会社PTVグループジャパン )で開発され、車両や人間の移動に関する流量を統計データに基づいてランダムに交通流として発生させることができる交通流シミュレータです。例えば、信号機や車線状況などを加味した交通流、渋滞や事故が発生した場合の交通流などを検証することができます。
今回ご紹介させて頂きましたCarSim×Vissimの連携においてエンジニアリング会社である株式会社iPX様 にご協力いただきました。
iPX様は自動運転モデルの制御検証シミュレーションの独自開発や車載制御機器のモデルベース開発等の開発支援を多数行っている企業です。
CarSim×Vissimの連携においては、路面データを共通化するための路面コンバータや各々計算に必要な情報共有するための通信アプリケーションを構築して頂きました。
詳細はiPX様に作成して頂きました動画を閲覧頂ければと存じます。(下記画像をクリックするとYouTubeにて動画をご覧いただけます。)
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