シミュレーション結果の表示

VehicleSim

2019.03.03

シミュレーション結果の表示

VehicleSim製品には、3種の主要プログラムがあります:

  1. カスタムVSブラウザーは、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)を提供します。
  2. カスタムVSソルバーは、シミュレーションされた試験で車両数学モデルの応答を計算します。
  3. VS Visualizerは、アニメーションとプロットでシミュレーションの結果を表示します。

 ここでは、VS Visualizerについて解説します。

シミュレーション結果の表示

同期されたアニメーションとプロットで結果を表示

BikeSim、CarSim、SuspensionSimおよびTruckSimのシミュレーション結果は、VS Visualizerで表示されます。
2011年に弊社ドライビングシミュレーター向けに導入されたVS Visualizerは、現在4つのすべての製品で標準となっています。
バージョン9 (2014年10月)以降、VS Visualizerはシミュレーション結果のアニメーションとプロットの両方を提供しています。
VS Visualizerは、ミラー、光源、車両の影、可変の詳細レベルなどの現代的機能や、現代のゲーミングシステムでサポートされている多数の機能を搭載し、最新のテクノロジーを用いて高い性能を提供します。

簡単な操作性

ソフトウェアの他の部分と調和するよう、VS Visualizerの操作は非常に簡単になっており、トレーニングは必要ありません。
1回のボタンクリックでアニメーションを表示し、簡便なマウスのスイープ動作で操作します。
1回のボタンクリックでデータベース内の既存ランを表示します。ボタンには、Video、PlotとVideo + Plotがあります。
簡便なマウスのスイープ動作で、シミュレーションされたカメラを用いてカメラ位置を変更したり、拡大や縮小を行います。
カメラの設定は、シミュレーションの対象車両や試験の他のすべての部分に使用されているのと同じ、データベース内のグラフィカルインターフェイスで制御します。
アニメーション内のパーツは、車両やコントロールモデルのパーツをアセンブリするのに使用されているのと同じグラフィカルインターフェイスを使ってアセンブリします。
各VS製品には、事例で使用されている3次元車両形状のカタログが付随しており、車両モデルの寸法に合うよう自動的にサイズ変更され、アニメーションでランが重ね描きされる際に車両を特定しやすいよう新たな色を与えることができます。

VS Visualizer

ビデオ

VS Visualizerは、元々動画アニメーションや高水準のビデオゲーム向けに開発されたテクノロジーを利用するために構築されました。

  1. すべてのサーフェスは、Windowsや他の現代的オペレーティングシステムで標準となっているOpenGLライブラリを用いて陰影を付け、レンダリングされています。
  2. 大多数のビデオ/グラフィックカードはOpenGLをサポートします。VS Visualizerは自動的にカードの機能をチェックし、ハイエンドおよびローエンド両方のグラフィックハードウェアに対し可能な限り最善の性能を提供します。
  3. 形状を半透明または不透明にすることができ、また写真画像を持たせてその周囲をテクスチャで「ラップ」させることも可能です。
  4. VS Visualizerは、オープンスタンダードOSG(Open Scene Graph)やOBJのような古い標準も含め、3次元形状の多数のオープンスタンダード形式をサポートします。
  5. VS Visualizerには、2次元グラフィックコントロール(速度計、ESCインジケーター等)やテキスト(加速度、力、コントロール等の、出力ファイルの変数、またはファイル内の変数に基づく式の変数)用のヘッドアップディスプレイが含まれます。
  6. VS Visualizerは、車両に相対する内部、外部の複数のカメラビューを表示できます。

プロット

以下に主なプロットの自動機能を挙げます:

  1. データベースからの事前定義されたプロットは、1回のボタンクリックで有効化されます。ビデオと同期されたプロットも1回のボタンクリックで有効になります。
  2. カーソルの動きは、可視化されたすべてのプロットに対し同期されます。ビデオアニメーションが見える状態であれば、その場合も同期されます。
  3. プロットされるすべての変数のデジタル表示は、カーソルがプロット領域を移動するのに合わせて同時に表示可能です。
  4. グリッドインターフェイスは、すべてのプロットのサムネイルビューを表示します。1つを詳細に見るにはダブルクリックします。
  5. 新規のプロット変数を式で定義可能です。
  6. プロット画面は、ビデオカメラのコントロールと同様、インタラクティブな拡大・縮小やパンをサポートします。
  7. プロットされた変数の最大値または最小値を検索するオプションは、同期されたすべてのプロットやビデオに示された時刻も動かします。

車両運動を表示する拡張機能

VS Visualizerには、車両の動的挙動を表示するための追加機能があります。

  1. 再生速度は、高速から通常(リアルタイム)、超スローモーション、そして停止へと連続的に制御可能です。VS Visualizerは、送りと巻き戻しもサポートします。これにより、複雑な動きを注意深く検討することができます。
  2. マルチメディアプレーヤーのスライドバーと同様に、アニメーションのどの部分にもスライドバーを使って即時にアクセスできます。
  3. 超スローモーションでもぎくしゃくした表示にならないよう、すべての動きはスプライン内挿によって平滑化されています。
  4. 異なるランの結果を重ね描きし(VSブラウザーのボタン1つでこのモードを有効化)、様々な車両または条件の結果を視覚的に比較できます。
  5. 過去の車両位置での車両の複数画像(「ゴースト」と呼ばれる)は、複雑な動きを視覚化するのに役立ちます。
  6. 形状は、車両モデルの変数に基づいた大きさにすることが可能です。この機能は、タイヤ力を示す矢印を表示するのに使用されます。
  7. 車両モデルの変数に基づいて形状を可視化、または不可視にできます。例えば、これはブレーキランプを表示するのに使用されます。
  8. 車両モデルの変数に基づいて形状の透過度を調整可能です。この機能は、タイヤのスキッドマークを表示するのに使用されます。
  9. VS Visualizerはリアルタイムでも動作し、実行モデルから運動変数を「ライブ」で取得します。このモードは、HILの試験時、またはドライビングシミュレーターを使用する場合に、シミュレーションの対象車両を表示するのに使われます。

ドライビングシミュレーターの複数画面表示をサポートするため、複数のアニメーションを異なるコンピューター上でリアルタイムに実行することが可能です。


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