【技術ブログ】ADASおよび高速道路の理想的な検証ソリューションを求めて

2021.03.22

ブログ

ADASおよび高速道路の理想的な検証ソリューションを求めて

ADASおよび自動化された高速道路機能の検証と妥当性確認(V&V)の課題を踏まえた、理想的なツールセットや手法とは?

by Sharon Rosenberg | 01, Sep 2020

高速道路イメージ 

Foretellixは、長年にわたり、多くのADASおよびAD開発者と協働する中で、「夢のソリューション」の要件を検討してきました。この投稿では、開発者の回答を要約すると共に、V&Vの課題に対するソリューションを提案します。

このブログを執筆中にも、AAAは部分的に自動化された運転システムの使用の制限を推奨しています(外部ニュースリンク、ニュース1 ニュース2 ニュース3)。このような安全上の懸念は、社会的な信頼を損なうと共に、自動化機能の知覚価値を低下させます。また、自動車メーカーは確かに、これら機能のV&Vに多大な(そして、増大し続ける)労力を注いでいます。

Foretellixでは、既存のV&Vツールとワークフローを評価し、課題を与え、改善することにより、常にアクティブセーフティおよび自動運転システムのロバスト性を改善するよう努めています。

ユーザーが語る「夢のソリューション」

ここ数年、我々は複数の顧客やパートナーと協働する中で、彼らに「理想的なソリューション」を語ってもらいました。以下は、仮に「ソリューションX」と名付けたこのツールについて、最も多く寄せられた回答です。(ちなみに、かなり長いリストですので、要件をご理解いただいている場合は、そのままForetellixが提供するソリューションをご確認ください。)

膨大な数のテストをすぐさま容易に生成

  • ADASと高速道路機能は、レベル4の自動運転よりは単純だが、問題が発生する可能性は無限にある。ソリューションXは、シナリオをベースとした各テストのバリエーションの数を無制限に(必要なだけ)生成し、エッジケースや(ISO 21448 SOTIFが言うところの)未知を明らかにし、多くのバグを効率的に検出する必要がある。
  • 生成されたテストは高品質かつ多様性がなければならない。ハードコーディングされたシナリオの属性バリエーションでは表現しきれない、一意性を持った場所や軌道、状況そして参加者(人、車両等)を提供しなければならない。
  • 計算リソースは貴重なリソースであり、エンジニアリングリソースはさらに重要である。生成されたシナリオとテストが実行可能かつ意味のあるもので、最小限の冗長性で効率的に実行できることを保証し、チームが無効なシナリオのデバッグに時間を費やさないようにしたい。

テストの目的を効率的に充足

  • ソリューションXであらかじめ必要なシナリオを計画する必要があるが、予測できないSWスタックの決定に合せて、リアルタイムでプランを調整することも必要。

目標の提供と網羅性のレポート

  • シナリオスペースは無限であるため、どの時点で自分のエンジニアリングタスクが満たされたかを知るための測定可能なプロセスが必要。
  • ソリューションXは、ADASと高速道路に関する業界の知見、過去の衝突や標準化の要件を組み合わせた広範囲な検証プランを提供する必要がある。
  • 提供される計画は、プロジェクト固有の目標を含めるため、簡単に拡張できるものでなければならない。
  • 実行が失敗してテストの目的を達成しない場合、ソリューションXは失敗を報告し、目的を達成するための別の方法を提案しなければならない。
  • V&Vプロセス全体を通して、ソリューションXは現在の状況を明確に示し、ユーザーが未検証の領域に注力し、冗長的なテストを排除できるようにしなければならない。

Out-of-the-boxとユーザー定義テストの組み合わせ

  • ソリューションXは、エラーが発生しやすい既知の汎用的なADASのエッジケースを提供するだけでなく、その領域のエキスパートが自身の知見を活用し、少ない労力と最小限の学習カーブで複数のテストを作成するのを容易にする必要がある。

シミュレーターやテストプラットフォームに依存しない

  • 我々は、多様なニーズに合わせて複数のシミュレーターを使用しており、今後シミュレーターを変更、または別のシミュレーターを採用する可能性がある。ソリューションXは、我々が使用するすべてのシミュレーターやテストプラットフォーム(例えば、HILS や試験車両による試験)で使用可能でなければならない。

業界がコミットし、ロードマップが示された標準言語を使用

  • 標準はツールの選択を促進し、キャリアの成長を求める有能なユーザーを惹きつける

規制のニーズや将来的な自動化レベルをサポート

  • 例えば、特定のニーズを記載した新しいUNECEやSAEのレベル3の ALKS規制。
  • 現在の投資や手法が、今後より高いSAE自動化レベルに移行するのに有用でなければならない。

Foretellixのソリューション

Foretellixのテクノロジーは既にこれらの課題の多くを解決していますが、ユーザーは我々が提供する「自己実行」型の強力なツールに加えて、Out-of-the-boxのソリューションを求めています。ユーザーは、特定のODDや自動化機能に取り組む際、何をテストすべきか、どのようにテストすべきか、また、いつ完了と判断できるのかといった重要な問いに対し、支援が欲しいと考えています。上記のすべてを考慮すると、我々のソリューションXであるForetellixのADAS and Highway Solutionを紹介するのは今が絶好のタイミングでしょう。

ForetellixソリューションFigure 1: Foretellix out-of-the-box ADAS and Highway solution

ADAS and Highway Solutionは、Foretifyプラットフォームのパワーを活用し、我々の多目的プラットフォームを拡張して、様々な機能やODD独自の課題に対応するための検証パッケージ群の最初のパッケージです。ADASおよび高速道路のコンテンツは、顧客が関心を持つ実施済みの調査や、過去の衝突、テクノロジーの制限や適用予定の規制、安全基準や離脱に関するレポートを基に、バグを検出して安全性を促進するための効果的なソリューションを提供するものです。

ADAS and Highway Solutionは、以下のようなADASおよび高速道路のV&Vタスク向けに設計されました。

  • V&Vプロセスの一環として完了させる必要のある、多数のシナリオカテゴリ、バリアント、および全体的なカバレッジスペースを表現する検証プラン
  • 広範囲な既成のリグレッションは、36の抽象的なM-SDL操作シナリオをアクティブ化および組み合わせ、位置や角度がランダム化された静止オブジェクトやその他のリスク次元を持つ何十万という意味のある具体的なテストを生成可能
  • 合否の判定基準を備えたセルフチェックメカニズム
  • 実行済み、および同様に重要な未実行のシナリオを示す直感的なダッシュボード
  • 簡略化された、スプレッドシートに基づく表形式のインターフェイスで、未検証の懸念事項を見出し、意味のある実行可能なシナリオを確実に生成するよう、テストを強化および改良

このソリューションは、最初に簡易なインテグレーションのステップを要します。インテグレーション後は、エキスパートも未経験のユーザーも、このソリューションを実行し、デバイスの徹底的な検討が可能です。

ADASステップサークルFigure 2: 価値への最短パス

ADAS and Highway Solutionが事前提供するテストリグレッションは、読み取り可能な表形式で実装され、ユーザーのニーズに合わせて簡単に拡張することができます。ユーザーは、テストの属性に具体的な値を指定するか、または、ソルバーを用いて抽象的な制約要件に従うランダムな値で不足している属性を満たし、実行すべきテストを表現するスプレッドシートを定義します。各テーブルの行は、M-SDLテストのコーディングに相当します。

テーブルFigure 3: スプレッドシートによる簡素化と生産性、および同等のコード生成サンプル

Foretellixは、ユーザーによるリグレッションの結果分析を支援するため、柔軟な設定が可能なツールForetify Managerを提供し、DUTエラーや十分にテストされていないDUTの挙動を素早く解析できるようにします。

Vプランマネージャ

Figure 4: Foretify Manager

事前に提供されたシナリオに加え、このソリューションは、サブシナリオの組み合わせで、未知やエッジケースを検討するための強力なアプローチを可能にします。ADAS and Highway Solutionは、Foretifyソルバーを活用し、ユーザーが事前提供されたコンテンツを組み合わせ、予期していなかった新しいバリエーションを実現できるようにします。これをより具体的に理解するには、事前提供されている組み合わせの1つである、ダブルカットインの組み合わせを確認してください。

ダブルカットイン

Figure 5: 組み合わせには、自動化のためのソルバー能力が必要(ダブルカットインの事例)

上記の紫色の領域が最初のカットインで、オレンジ色の領域が2番目のカットインです。Fortifyソルバーは、2つのカットインのニーズに一致する場所を選択し、暗黙的なアクションを挿入して、より大きなダブルカットインのシナリオに必要となる適切な車両調整を実行します。

ADAS and Highway Solutionのもう1つの重要な利点は、オープン言語のM-SDL(OpenSCENARIO2.0の概念プロジェクトの基盤であり、現在標準となる過程にある)を使用していることです。この言語は、柔軟なテストのカスタマイズ、合否基準の追加調整、および内蔵のカバレッジモデルの強力な微調整を可能にします。M-SDLの採用および学習は、次のレベルの自動化を模索する複数の個人やチームの関心を高める契機となりました。

今回は、規制に関するユーザーのニーズについては言及しませんでした。それも、ADAS and Highway Solutionの興味深い部分なので、別のブログで独自に取り上げます。

まとめ

上述のように、業界は依然として既存のADAS自動化機能に苦労しており、それは今後も複雑さを増し続けます。ADAS and Highway Solutionは、バグの検出や安全性の促進のために開発された、Out-of-the-boxの広範囲なソリューションを提供します。


この記事は、Foretellixによるブログ記事を、株式会社バーチャルメカニクスにて翻訳加筆修正したものです。原文はこちら

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